“みんなで あれのの そのさきの ゆめのみらいを ゆめみます”
彼は話しながら、演じながら歩き回る。ぐるぐる、ぐるぐる・・・。入院と手術を機に声の不調に苦しんだ俳優が、無事に本番を迎えるまでが描かれるオートフィクション形式の物語。
『ぐるぐる―countless traces?』は、4幕8場面あります。そのうち前半の2幕を、‘さくらの森編‘として上演しました。
入院の顛末を語りながらも、チェーホフ戯曲の登場人物(『タバコの害について』のニューヒン、『桜の園』のフィールス、『熊』のスミルノーフなど)を演じ始め、次第に元気になっていくさまが描かれました。
そして、5ヵ月後、桜守篇として、主人公は病と共に自身の人生へと挑んでいく。
日常をを掬い上げ人生を語るクスキユウ戯曲の最高峰。
編集技術の粋を凝らし話法を突き詰めた、松浦演出の最高峰でもある。
キャリア23年目にしてやっと日本のスタンダードな劇団スタイル‘作・演出兼任‘を実現。
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